フリーライター浅見光彦は雑誌の取材で名門「菊池一族」発祥の地、熊本県菊池市に向かう。新幹線車中で知りあった美女、菊池由紀は泣いたかと思えば笑いだす情緒不安定。彼女も菊池市に向かうという。ところが、熊本駅で彼女を尾行してきた長野県警の丸山刑事に彼女の父親が長野県“親王塚”で殺されたことを知らされる。容疑は由紀の恋人辻綾一にかかっており、彼女がその逃亡を助けた疑いがあるという。何故由紀の父親は殺された...
冴えない日々を送る高校生、大橋賢三。山口美甘子に思いを寄せるも、彼女は学校を中退し、着実に女優への道を歩き始めていた。そんな美甘子に追いつこうと友人のカワボン、タクオとバンドを結成したが、美甘子は女優として鬼才を発揮しながら共演の俳優とのスキャンダルや秘められた恋を楽しんでいた…煩悩ばかりで健気な賢三と自由奔放な美甘子の青春は交錯するのか?青春大河巨編、ついに完結。
日本最強のヒロインが活躍する「千里眼」シリーズが、装いも新たに角川文庫に登場!元航空自衛隊初の女性戦闘機パイロットにして、現在臨床心理士の岬美由紀。胸に大きな悲しみを抱えつつ、事件に立ち向かう等身大の女性の活躍を、よりリアルに、より繊細に、そしてよりダイナミックに描く。緻密な伏線と鮮やかなどんでん返しで累計400万部を超える人気シリーズ、伝説の新たな扉を開く書き下ろし最新作第1弾。
90年代のある夏、双葉山に集った<TCメンバーズ>の一行は、突如出現した殺人鬼の手により、一人、また一人と惨殺されてゆく……いつ果てるとも知れない地獄の饗宴。その奥底に仕込まれた驚愕の仕掛けとは?
大岡越前守の娘、霞は男が作った世の決まりで裁かれる女たちに深い同情を寄せていた。6人の女死刑囚を救えるか、と父から挑まれた霞はある秘策を考えつく。数日後、小伝馬町のおんな牢に姫君お竜という風変わりな新顔がやってきた。愛くるしい顔立ちだが不敵な態度で一目置かれる存在となったお竜は、死刑囚から身の上話を聞き出し始め…。おんな牢と江戸の巷を駆け回り、女たちの冤罪を晴らしていく爽快な時代活劇譚。
東京の高級マンションと富山のトロッコ電車で、いずれも青酸カリを使った殺人事件が起こった。事件の被害者に共通するものは何か? 捜査の指揮を執る十津川警部は、事件の背後に政財界の大物の存在を知る。(「近刊情報」より)
授かった3人の子は、それぞれタイプの異なる障害児だった。個性的すぎる息子たちと大変だらけの子育てを「悲惨なことを笑いに変える」センスを発揮し楽しんでいく佐々木夫妻。どこまでも明るい20年の記録(「近刊情報」より)
毎日が黄金に輝いていた12歳の夏、少年は川辺の流木に奇妙な印を残して忽然と姿を消した。23年後、刑事となった相馬は、少女失踪事件の現場で同じ印を発見する。相馬の胸に消えた親友の言葉が蘇る。「俺の父親、ヒトゴロシなんだ」あの夏、本当は何が起こっていたのか。今、何が起ころうとしているのか。人が犯した罪は、正しく裁かれ、正しく償われるのか?司法の信を問う傑作ミステリ。日本推理作家協会賞候補作。
闇の中で光る緋色の双眼の持ち主・タケル。彼は少年の姿のまま、永遠に近い時を生き続けるのだ……。それは運命の相手を追い続ける、長い長い旅路。せつなくも美しい、少年たちの別離と邂逅の物語!(「近刊情報」より)
木陰に立ち並ぶ数十体の地蔵の、ある法則に気づいた瞬間に戦慄する「顔なし地蔵」、風雨と霧に閉ざされたヒュッテの乾燥室にうずくまる青い雨具の男の正体が切ない「乾燥室」、奇妙なほど行く先々の山で遭遇する女性の言動が謎と不安を誘う「ポニーテールの女」他。避難小屋、山奥のトンネル、テント?心身ともに強靱な山男たちを震撼させる、恐ろしくも不可解なできごとを山の霊気とともにつづる。文庫オリジナル作品2篇を収録。
現皇帝の甥として、平穏な日常を取り戻した遊圭。しかしほのかに想いを寄せる明々が、国士太学に通う御曹司に嫌がらせを受けていると知り、彼と同等の立場になるため、難関試験の突破を目指すが…。(「近刊情報」より)
静岡に暮らす大学4年生の市橋悠希は、過去に背負った心の傷を抱えたまま大学卒業までの日々をやり過ごしていた。ある日彼の前に現れた空野碧という少女に「いつか、オーロラを見にいこう」と言われ、二人は日本一寒いと知られる北海道のとある町に旅立つ。碧に振り回されながらも、少しずつ前を向き始める悠希。旅の終わりで二人が見つけた小さな奇跡とは?。青春の中でキラキラ光る切ない涙が心を動かす感動の物語。
なくなることも多いけど、出てくることも多い人生地元宮崎に戻り「もう一瞬たりとも、自分らしくない生き方をしたくない。ほかの誰でもない自分の選択である自分の生き方に自信を持とう」」そう思いながら、庭づくりや家庭菜園を楽しむ丁寧な日々の記録。
臓器を抜き取られ傷口を雑に縫合された死体が、都内で相次いで発見された。司法解剖と捜査の結果、被害者はみな貧しい環境で育った少年で、最初に見つかった1人は中国からやってきたばかりだと判明する。彼らの身にいったい何が起こったのか。臓器売買、貧困家庭、非行少年…。いくつもの社会問題が複雑に絡み合う事件に、孤高の敏腕刑事・犬養隼人と相棒の高千穂明日香が挑む。人気警察医療ミステリシリーズ第5弾!
「私の分のおかずがラップをかけて置いてある。家庭が乾かないようにという願いをそこに見る」「朝の国民的番組に出演する数日前に足を負傷。服や靴を新調したのにサンダルで出演という事態に!」家族や友人、仕事について書かれたエッセイ、2008年から21年の13年間にSNSでつぶやかれた日記など書籍未収録を中心にまとめた珠玉のエッセイ集。著者らによる美しい写真と共に、私たちが愛した山本文緒がオールカラーで蘇る...
かつて勇者が魔王を倒した世界。魔王復活に備え、賢者が眠りにつき、700年が経った。現代日本では魔法の代わりに科学が台頭。しかし魔法や魔獣がらみの事件は頻発し、警視庁は「魔獣対策室」を設立した。所属刑事で「狼男」の神島仁悟は、凄惨な事件現場に駆り出される毎日だ。しかし、眠りから覚めた美貌の賢者サジュエルと、共に捜査をすることになって…!?ページをめくる手がとまらない!異彩を放つ魔法×警察小説、登場!
桐壺から真木柱まで。元祖イケメン光の君の、幼少期?源氏38歳の冬までを収録、波瀾万丈のストーリーを楽しく読み解いた源氏物語入門書。古典文学に造詣が深く、男女の機微に鋭い田辺聖子が、田辺ことばで綴る魅力満載の現代語訳。
「なんにも用事がないけれど、汽車に乗って大阪へ行って来ようと思う」と『特別阿房列車』に書いた、内田百〓。「鉄道の『時刻表』にも、愛読者がいる」と『時刻表2万キロ』に書いた、宮脇俊三。鉄道に乗るという行為を文学に昇華させ、鉄道紀行の世界を拓いた2人は、時代とともに変わり続ける車窓風景に、人生と日本とを見た。2人へ憧憬の念を抱く鉄道好きの著者が、それぞれの著書を読み解いて描いた、渾身の評伝。
漆黒最強と呼ばれた男の反乱から始まった、術者の世界の秩序を揺るがす一連の事件。その混乱の余波はいまだ残っており、華は、朔が事件に関して何か隠しており、いつもと様子が違うことに気づく。だが、2人の間柄はあくまで契約結婚。朔のことが気になりつつも、どこまで踏み込むべきか迷っていた。そんな中、黒曜学校では3年生の進路相談が始まり、華も三者面談を受けることに。相変わらず、術者の世界とは無縁な一般企業への就...